にわか中日(落合)ファンとして

3ヶ月前から碁会所通いを再開し、50年来のドラキチであろう師匠席主の横で野球を見ていて、つられてドラゴンズの応援をしている。
9月頃は4位で師匠の応援を鼻で笑ったのは2試合くらい。
その後の1試合の勝ち方を見て優勝の可能性もあるねと思い。
数連勝をしたのを見てまだ4位ながら、セ・リーグでは実力ナンバーワンのことに気付き、
CSでは順当に「さすがだね」としか思わなかったのだが。
何しろ10年野球を見てないのでソフトバンクやらの下馬評がどのくらいかも分からない。
で、日本シリーズ第一戦を2回まで見た時点で実力では格差でSBが上であることに気づきつつ。
二日目まで何とか勝っている中日を師匠と二人して客の帰った碁会所でわいわい応援していた。
一晩寝ながら

正直この後、逆転4タテくらって仕方ないね。

と思っている。


昨日の試合を見ていて中日の強さというのがよく分かった。
世間では「落合監督の采配」と呼ばれているが、それは正確ではない。
監督自身

野球は選手がやるもの、勝ったのは選手のおかげ

と常々口にしているが、多分監督の本音だろう。
ただ、あれだけ打てない選手陣で、本音でそう思える監督が日本に他にいるだろうか?
監督がそれだから、選手は緩慢なプレーはしない。
投手がいいというが、あれはバックの守備の良さの下支えが大きい。ニュースにならない地味なプレーがたくさんある。


じゃあ、落合監督の「目に見える」(選手評価以外の)仕事は何か、さっき書いたように采配ではない。
昨日の第二戦はそれが光った場面がある。
確か4回くらいだったと思う。先発の吉見が球が走らなくなった。
二番三番に連打され、ワンナウト一二塁。
この場面は落合以外の監督なら、ピッチャー交代かで頭がいっぱいのところだろう。
しかし、どの監督でも0-0のエースにこの回で交代はない、落合とで同じはずである。
で落合は素早かった。
ベンチから走り出て審判に話しかけている。
やはり交代か?とおもった。

ソフトバンクの四番のバットにイチャモンつけている

師匠と二人で

????????????

数秒後、爆笑!
ピッチャーの吉見に間を置いているのである。
しかも打つ気満々のバッターは気をそがれる。
相手の秋山監督もやっと事情を理解してベンチの階段に足を掛ける。
でも年長の落合に文句の一つも言えるはずがない。
なんとかその回をおさえる。


この回で勝負が決まったわけでは全然ないが、監督の出来る仕事を全力でやっている。
それに気づいた選手は一人一人のポテンシャルを全力で出す。
それは地味な守備位置程度のことかもしれないが、実力で差のある相手に勝つには唯一残された選択肢だ。


落合については監督としてよりも、選手時代のバッティングがその当時比べられる相手がいなかった事のほうが輝いているように思える。