合鴨農法

2002年放送の「にんげんドキュメント」をNHKアーカイブズの再放送で見た。
合鴨農法自体はその年よりずっと以前から話題になっていたが、僕自身は流行り始めたエコロジーに乗っかった子供だましだと思っていたようだ。


このドキュメンタリーを見なおして感じたのは

いい意味で子供は喜ぶだろうな

ということだ。


合鴨農法は万能ではない、技術的に見ても経済的に見ても問題点は散見する。
しかし、私が幼かった頃の農業、品質改良と大規模化、商業作物への移転、
子供の目から見て全く魅力を感じなかった。


工業化された農業は世界的競争の中でその後産業的にも行き詰まるのだが、
泥に塗れる百姓仕事を嫌がる以上の無興味を感じた気がする。
高度産業化社会における農業は、生産を第一義に掲げるのでは成り立つはずもない。
この農法はやっている人間、みている人間が楽しい農業の一つの形を提示していると言える。


とはいえ、この歳になるとだだ広い水田に稲が整然と植えられて風になびいているを見るだけでも気分は良かったりもする。