ノーム・チョムスキー

歴史に残る言語学者

メディア・コントロール―正義なき民主主義と国際社会 (集英社新書)

メディア・コントロール―正義なき民主主義と国際社会 (集英社新書)

この書物では、彼の過激さは目立たない。
むしろ、当時のイラク問題を冷静に判別している対談の方が面白い。イラクの現状を結果として言い当てている。物事の本質をつかむ能力にかけては群を抜いていいるのかもしれない。
辺見庸との対談では、辺見のボケぶりが不愉快なのだが、インタビューワってのは一般的にこういうものなのかもしれない。
並び称せられるべき人はアレキサンドル・グロタンディークであろう。彼はその良く見える目で、何も出来ないことを知り隠遁した。
グロタンディークの目が良く見えているなら、チョムスキーのそれは無駄なあがきと言える。私は甘んじてチョムスキーのレベルにとどまることとする。