父親たちの星条旗

今日はこちらを見た。

もう片方の
硫黄島からの手紙 [DVD]

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を札幌のホテルで見て、つまらん映画だ、イーストウッドは監督としてはだめなのでは、と思っていたのだが、
先日、蓮見重彦の映画評論で、前者が取り上げられていて、coman!と叫ぶ話と共に絶賛されているのを読んで、そう、ミーハーでこの映画を見ることになった。
いずれにしろ、後者に対する評価が変わるべくも無いのだが、前者はよく出来た映画だと思う。多分後者もアメリカ人にとってはよく出来ているのかもしれない。私にはありきたりの内容に思えている。
星条旗」の方は私の知らないアメリカが描いてある。

思い出と共に綴るなら、小学2年のころ母が買ってくれた学習百科(どちらかというと「車」とかの巻の方が好きだったが)の歴史(これもすぐ好きになった)で、背景画が第一次大戦西部戦線の地図で第二次大戦がナチっぽかったかな?太平洋戦争前期が、日本の勢力図で、太平洋戦争末期が硫黄島の絵だったのだが、第一次大戦と、太平洋戦争末期に当時の幼稚な私は違和感を覚えた。
なぜ、西部戦線?なぜ硫黄島(此間まで「いおうとう」と読んでいた)なのか?戦艦大和とか、原爆とかじゃないの?と思ったのも当然ともいえる。
そう「手紙」の方を見た感想は、この陸軍中将の作戦が後の沖縄の惨劇を生んだのだとは確信したのだが(軍人としての彼を批判するつもりは毛頭ない)、「星条旗」を見てこれが、太平洋戦争末期の象徴的、すなわち、戦略的出来事であったのは間違いが無い。
そう考えると、いかなる時点であれ、日本が無条件降伏をなし得たのは、砂山の中から針を探すようだったのかもしれない。